いまさら聞けない肉の部位の名前【肉好きのための基礎知識】
豊富な種類からスタンダードで美味しい部位をピックアップ
2018.01.16
昨年よりメディアロケットでは低温調理の特集を続けてきました。
低温調理といえば塊肉です。中まで均一に火を通すのが難しいステーキなどの塊肉も低温調理であれば美味しく仕上げられることが特集の中で分かってきました。
よく耳にするサーロインやヒレ肉の他にどんな部位があるのか、それぞれの部位の味の違いなど、改めてまとめてみました。
ということで、今回は知っておくと便利な4つの美味しい肉の部位の名前と調理チップスをご紹介します。
■みんな大好きサーロイン(ニューヨークストリップ)
取れる部位:サーロイン(ショートロイン)
スーパーやファミレスでもおなじみのサーロインステーキはその名の通りサーロインという部分から取れる肉です。この部位はアメリカではストリップロイン、ショートロインと呼ばれています。程よい柔らかさがありますが、少し噛み切りにくい固さがあります。霜降り肉になりやすい部分なのでしっかりした肉の味を楽しめます。その昔、宴席で出されたサーロインステーキがあまりにも美味しかったので、イングランドの王様が「サー(Sir)」という爵位を肉につけたという逸話もあります。アメリカのステーキハウスでは最もポピュラーなメニューです。肉を細切れにしたり、脂肪をそいだりと扱いやすいのも特徴です。
サーロインの塊肉はやっぱりステーキにするのが1番ですよね。
美味しそうな匂いが画面越しに伝わってきそうです。バターやハーブをたっぷり使っているのもポイントですね。
しっかり両面と側面にクラスト(黒い焦げ目)を付けて焼くことで肉汁が中にとどまり、よりジューシーに料理することができます。
■一番ぜいたくなフィレ肉(テンダーロイン)
取れる部位:フィレ(テンダーロイン)
牛肉の中でもっとも柔らかく希少な部位のフィレ肉。アメリカではテンダーロインと呼ばれています。1頭の牛から取れる肉の3%だけがフィレ肉になります。牛の部位の中で最も運動が少ない筋肉のため、筋が少なく柔らかい赤身を楽しめます。脂肪分が少なく味がマイルドなのが特徴です。
フィレ肉の中心部からはさらに希少なシャトーブリアンがとれます。シャトーブリアンはフィレ肉よりもさらに肉質がやわらかく、赤身が多いのが特徴です。Amazonで調べたところ、最高級の黒毛和牛シャトーブリアンは400gで約28,000円というかなりの高値でした。安値でも100gが1000円以上するシャトーブリアンがほとんどです。さすがは希少部位のなかの希少部位といったところでしょうか。
フィレ肉の調理方法は高温で素早く焼くのがおすすめです。大部分が赤身の肉なので焼きすぎると、固くなってしまいます。外側にこんがり焼け目がつくまでフライパンで焼いてから、低温のオーブンで焼くのが良いでしょう。フィレ肉は赤身で脂肪分が少ないため、火の通りが早く均一ではありません。中まで火を通そうとすると、中心部はレアで外側がパサパサになってしまいます。フライパンとオーブンで調理する場合はウェルダンは避けたほうが無難かもしれません。最もおすすめの調理方法は低温調理です。肉のジューシーさを保ったまま、均一に火を入れることができますよ。
きれいに均一に火が通ったフィレ肉。とっても美味しそうです。脂肪分が少ないフィレ肉は味がマイルドなため、濃い下味をつけたり濃い味のソースを添えるのが良いようです。
■肉の味がしっかり楽しめるリブアイ
取れる位置:リブロース(リブ)
肉の中でもっとも脂肪分を多く含む部位の1つのため、肉の味がしっかり味わえます。牛の中心部により近いところは肉の密度が高く、遠くなるほど脂肪分が多くなります。
リブロースのおすすめの調理方法は高温のフライパンで焼くことです。料理をするときには火のとりあつかいにいつも以上に気を使いましょう。脂肪分が多いため、火が立ち上りやすいです。トングやフタを横に準備して、料理しましょう。
リブロースの豊富な油分が炭に滴り落ちて火が立ち上っています。海外ではバーベキューの人気メニューのひとつでもあるようです。直火で料理するときはより気をつけたいところですね。
▪️自分で調理できたらステーキマスター!いいとこ取りのTボーン
取れる位置:サーロイン(ショートロイン)×フィレ肉(テンダーロイン)
サーロインとフィレ肉の部分を脊髄骨ごと縦に切り落としたステーキ肉です。サーロインとフィレ肉を一度に味わえちゃう、ちょっとぜいたく感のあるステーキになります。Tボーンはバーベキューグリルなど直火焼きの調理方法が一番適しています。調理中はショートロインの部分の脂肪が固くなりやすいテンダーロインの肉質を柔らかくキープしてくれます。それでもテンダーロインの部分は早く火が回りやすいので、テンダーロインの部分はなるべく熱源から離して調理しましょう。Tボーンステーキで1番火が通りにくいのはT字の骨のカーブした周囲です。
ちょっと大変ですがTボーンステーキをバーベキューグリルなしで調理することもできます。
<必要なもの>
オーブンに入れられるサイズのスキレット
肉の温度を直接触れて図れるデジタル温度計
<調理方法>
1)煙が立つまで温めたスキレットでTボーンステーキの両面に焦げ目をつけます。
2)200℃に予熱したオーブンで5分から15分好きな仕上がりになるまで焼きます。程よい時間になったらデジタル温度計を骨から離れた部分に置いて、肉の内部の温度を確認しましょう。仕上がり具合は下記の温度表をめやすにしてください。
仕上がり具合 | レア | ミディアムレア | ミディアム | ミディアムウェル | ウェルダン |
内部の温度 | 50~55℃ | 55~57℃ | 60~65℃ | 68~74℃ | 77℃以上 |
Tボーンステーキのサイズが大きくなるとポーターハウスとも呼ばれるようになるみたいです。骨を挟んで肉の塊が小さいほうがフィレ肉(テンダーロイン)の部分になります。
■赤身がしっかりしている海外のお肉
ヘルシーで肉々しいお味を求めるのであればアメリカンビーフやオージービーフがおすすめです。
赤みの多い海外産のお肉をガッツリ分厚いステーキで食べたい!そんな願いを叶えてくれるお店「The Meat Guy」を発見しました。豪産サーロインの2kgの塊肉が売っていたり、分厚い400gの米国産サーロインステーキも売っていたりと赤身のお肉を十分に楽しむための商品がたくさん揃っています。ちなみに子豚の丸焼き、カンガルーやラクダの肉などちょっと変わった商品も売っているようですので、お試しあれ。
The Meat Guy オーストラリア産サーロインブロック (約2kg)
売り上げランキング: 12,498
より赤身や肉を楽しみたいのであれば、グラスフェッドビーフを選ぶのもおすすめです。
グラスフェッドビーフはその名の通り、牧草だけで育てられた牛のことをいいます。
筋肉質のグラスフェッドビーフは脂肪分が少ないのでとってもヘルシーで体にもいいです。
NEWZEE ビーフリブアイ ニュージーランド 5 x 200g ステーキ(1kg) Beef Ribeye ニュージーランド産プレミアム品質牧草牛
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