夏に美味しい会津の酒三種とおつまみ〜林智裕の「ウチにおいでよ!」Vol.2

暑い日にぴったりの日本酒は?飲み方は?

2018.07.11

日本酒

シェア ブックマーク LINEで送る

こんにちはぁ。今月も、林智裕の「ウチにおいでよ!」にようこそ♪
いやぁ…今日もすっっっごく、暑かったね。もうちょっとで茹で上がっちゃうかと思ったよー。あぶなかったー。

というか、梅雨、もう明けちゃった。早かったねー…。まさかこんなに早く梅雨明けちゃうなんて思わなかったよね。

ささ、じっとしてると暑いから早く上がって上がって。

─────

あ、ごめんね。今日ちょっと仕事で遅くなっちゃって。帰ってきたばっかりで、用意まだ終わってないんだ。適当にそこら辺に座ってて? いま、乾杯のお酒先に持っていくから。

はいこれ。会津中将の夏限定吟醸酒。涼しげでしょー?
金魚の絵柄とか、かわいいよね。もう、ラベル見ただけでもちょっと癒されちゃう感じ? 結構、こういうの好きなんだよね。

ここのお酒は新酒観評会での金賞常連蔵でもあるし、こないだトランプ大統領が首脳会談で来日したときの晩餐会には同じ酒蔵の「ゆり」というお酒が使われたんだとか。すごいよねー。

あ、でも今日のお酒は結構、ふつーに売ってるような、お手軽なお値段のだよ? ごめんね?(笑)

でわでわ。今日は特にあっつーいから、ここに…

じゃーん。氷の入ったグラスと、よーく冷えた炭酸水を急遽、用意しちゃいました。そして、ここにお酒と炭酸水を注いでいくと…

 

しゅわしゅわー…。ふふ。さらに涼しげでしょ? 氷は、本当はロックアイス買っておけばもっと良かったんだけどね。まあ、これも急ごしらえだから許してね。

この炭酸はね、「奥会津金山 天然炭酸の水」といって、お酒と同じ福島県会津地方の天然炭酸水なんだよー?
天然水は色々あっても、天然炭酸水はちょっと珍しいよね。明治時代には、ここの炭酸水がヨーロッパまではるばる輸出なんかもされてたんだって。ほぇー…って感じだね。今は、会津とか、東日本の高速道路パーキングエリアの自販機なんかでも買えるんだよ。普通の炭酸水よりちょっとだけお高めだけどね。

口当たりもキメ細やかで優しいし、お酒の味にもしっくり合わさってくれるでしょ? 天然の炭酸水だからなのかな? よくわからないけど。

…って、まだボクの分持ってきてなかったじゃん! ああ、これもきっと、全部暑さのせいだ。ちょっと待っててねー。

 

─────

はい、お待たせー。じゃあ喉も渇いたし、まずは早めに。
かんぱーい♪ 今日も暑かったねー。おつかれさまー☆

ぷはーーーっ。んんーーーーーーっ☆ 生き返りますなぁ!
この一杯のために生きている~~~♪

…ん?
日本酒に水とか氷とか、さらには炭酸なんてのまで混ぜちゃっていいのかって??
やだなー、もちろん大丈夫だよー?
え? てか、飲んでからそれ言う? ちゃんと美味しかったでしょ?(笑)

そもそも、日本酒って「原酒」って書いてあるもの以外は基本的に蔵元で水混ぜてるくらいだし。
ウィスキーとかもそうなんだけど、出来上がったお酒の味を飲みやすく整えるためにお水を合わせることは、珍しくないからねー。
というか、もっとスゴいのになるとお酒をゆっくりと静かに、キンキンに冷やしておいて、グラスに注いだ瞬間に凍ってシャーベット状になる「みぞれ酒」なんてのもあるくらいだし。これはね、過冷却のしくみを利用して………とか。

ま、今は詳しい話はやめとこっか。でもたぶん調べると、作り方とか、いっぱい出てくると思うよ-?

でもほら、こういうのって、昔も「三献茶」だったっけ? 石田三成さんが豊臣秀吉さんをもてなしたときの逸話で、外から来て喉が渇いている相手が飲みやすいように最初は大きめの茶碗にぬるめのお茶、2杯目は少し小ぶりの茶碗にちょっとだけ熱いお茶を、3杯目は小さな茶碗に熱いお茶を用意した…なんて話あったよね。そのときどきに一番美味しくなるように、飲み方を変えちゃうってやつ。

同じお茶でも一番美味しい飲み方は気分次第で変わるんだから、お酒だっておんなじ。こういう暑い日、1杯目なんかは特に、こんな風にゴクゴクいってみてもいいんじゃない? なんなら、レモンとかライムの果汁をちょっと絞って入れてみてもいいし。日本酒らしく和風にするなら、かぼすとか、すだちなんかでもなかなか乙でいいかもね。(*´▽`*)

なによりこうやって楽しみ方の幅が広がったら、お酒の魅力もその分だけ広がってファンも増えるはず? お酒は、もっと自由に気軽に楽しみたいよね。飲んでる本人が美味しくて、楽しければオッケー♪

あ、ちょっと味薄くなっちゃったかな? お酒ちょっと足しておくね? ささ、ぐぐーーっとどうぞ♪
こうやって割って飲むと爽やかな味わいのお酒がさらに爽やかになるし、ついつい飲み過ぎちゃいそうだけど。和らぎ水も一緒に飲んでるようなもんだから、身体にもちょっぴり優しい…かな?

さて…と。おつまみも用意しなきゃだね。
今、ちょっと作っちゃうけど、出来るまで適当にこれつまんでて?
三陸女川の「高政」の笹かまぼこ。すっごく美味しいんだよ~?
さっき冷蔵庫開けたら、ちょうど宮城の友達から届いたかまぼこあったから発掘してきた。(笑)

笹かまといえば宮城県の名物だけど、魚の素材感を感じる淡泊な旨味が魅力だよね。お酒のお供にもピッタリ!
特に、今日のお酒みたいな爽やかで喉越しが良い味わいには相性抜群だよ?
お酒とかまぼこ、両方の淡い上品な香りなんかもお互いを引き立て合うように楽しめちゃったりして。

高政さんの笹かまはね、吉次(キチジ)とか石持(イシモチガレイ)っていう、岩手と宮城の三陸沖から福島と茨城あたりまでの常磐沖で良く水揚げされている白身魚が特に美味しいよー? 前回もお話したけど、この辺りで獲れた魚って、すっごく美味しいんだから。
まあ、そうは言っても、他の地方にも他の地方ごとにすっごく美味しいものいっぱいあるけどね。こんど、遠くのも沢山、お取寄せしたいね。一緒に食べようよ?

あ、話戻るけど、この吉次なんて実は高級魚だからねー。地域によっては「キンキ」とかっても呼ばれるんだけど、ボクが子供の頃に過ごした福島県いわき市周辺では「アカジ」って呼ばれてたんだ。
なんか、地元ながら「アカジ」って響きよりは「吉次」の方が縁起よさげな名前かなぁ…? それでもやっぱり愛着あるから、地元で揚がったものは「アカジ」って呼んじゃうけどね。
高級魚でお値段高すぎて赤字…………寒いオヤジギャグだって? 地元の人、みんな昔からそう言ってたんだから、伝統だよ、伝統。…しらんけど。

え? なに?
そんなの豪華すぎて手を付けるのが躊躇(ためら)われる??

うん、たしかに豪華だね。うちでこんなに豪華なの滅多に出て来ないねー…。ありがたく、でもせっかくだから遠慮しないで美味しく美味し~く、幸せ気分一杯で食べるよーに。

よしよし、じゃああんまり深く考えずに食が進むように、おニィさんがおまじないかけてしんぜましょう。はい、そこ。おニィさんじゃなくてオッサンだとか言わない!

はい。ではまずは、お手を拝借?
グラスを持ってご唱和ください?

…かんぱ~い☆

という訳で、お酒もうちょっと飲んじゃおうか。そうすれば、たぶん遠慮しないで食べられるようになるよ?

あ、でもボクにもアカジというか吉次の笹かま、一個は残しておいてね。

─────

はい、おまたせ。
今日はね、鶏ムネ肉を用意してみましたー。
ハーブとスパイスを絡めて、あっさりと食べやすく炒めてみたよ。
これなら笹かまと同様、さっきの炭酸で割った夏酒の味も邪魔しないと思うし。
ほんのりガーリック風味もきかせてみたから、夏バテ気味でも食欲もそそる…はず。予定では。(笑)

それと、チーズも用意したよ。
チーズというとワインのイメージが強いけど、日本酒にもバッチリ合うんだよね。今日用意したのは、イタリアのハードチーズ「ロディジャーノ」
パルミジャーノ(パルメザンチーズ)に良く似たチーズで、香りと旨味が結構芳醇。でもクセが無いからすごく食べやすいんだ。これも頂きものなんだけどね。

もひとつおまけに、モッツァレラチーズも。
べこの乳発 熱してよいよいチーズ。これもまた、お酒と同じ会津でつくられているものなんだけど、濃厚で人気が高い牛乳を使ってるから、普通のモッツァレラだと思って食べると、ちょっと濃厚すぎてびっくりするんだよー?

そこにチーズとも相性バッチリの、これも会津の酒粕を使ったクッキーまで用意しちゃう。

夜ごはんクッキー「酒粕」。

ふふー。それにしても今回、我ながら本当に結構豪華だね。
まあ、料理したのは一品だけで、あとは切っただけとかだけどね!
半分くらいは、頂き物ばっかりだけどね!!(/・ω・)/

あとは、お酒も。夏酒もう一本、持ってきちゃった☆
今度のは、同じ会津だけど末廣酒造さんのお酒「遙香(はるか)」
地酒屋が「これだ!」と伝える純米酒、なんだってさ。すごい自信…(笑)
このお酒は、ボクも初めてだね。

じゃあ、とぽとぽとぽ…とお酒を注いで、っと。
改めてもっかい。かんぱ~い☆ お待たせしましたー。

ん~~♪ おいしーーーーい♪♪
こっちのお酒は、同じ夏酒だけどもう少しコクと香りが強めだね。
後味はすごく爽やかなんだけど、ちょっぴりジューシーな旨味が口の中でふわぁ…っと、やわらかな風味と一緒に広がるというか。
さすが、『「これだ!」と伝える酒』? ちょっとクセになる味わいだねー。
さっきのお酒が1本目、こっちが2本目で、なんか丁度いい感じかも。

すっきりした中にも旨味が結構感じられるから、ほら、鶏肉とかチーズと合わせると、ジュワァァ……って感じに、口の中で美味しさがどんどん広がる感じでしょ?
このお酒も炭酸で割っても美味しいし、でもさっきよりちょっと濃いめに…というか、そのまま飲んでも美味しいし。ハーブとかチーズの香りとも喧嘩しないし、良い感じだねー。

ねぇねぇ、こっちのモッツァレラチーズとも合わせてみて?
お酒のジューシーな旨味が、まるでトマトのジューシーさみたいにチーズと合わさってくれるから。
モッツァレラがもっちり、もちもち。とろーり。そこに旨味ソースみたいにお酒がお口の中で絡んで、もう、最高!って感じー♪♪ さらに、クラッカーみたいに酒粕クッキーもまぜてあげると、お酒の旨味がさらに一回り大きくプラスされる感覚あるよね。
はぁ~~~~♪
し・あ・わ・せ。( *´艸`)

ちょっとお酒も入ってきてゴキゲンなので、こうなったら、せっかくなので…

─────

はい。もう一本持って来ちゃいました♪
「会津娘」純米酒。結構、とっておきのお酒ですよ-?
さっきから食べてる酒粕クッキーに使われてる酒粕も、このお酒のだったりしますー。

このお酒、すごいんだー。
最初にふわぁ…ってイイ香りがちょっとした後に、でもしつこさが全然無くて、ス…っと綺麗に消えて。
でもそれからすぐに、お酒好きなのんべぇさんも唸らせるほどの、輪郭を感じるような強い旨味が広がって。
それでも、あくまでも口当たりは優しくスッキリとしていて、キレも強くて。最後には、また上品な後味が残り香のように…って、なんか、「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花…」みたいなべっぴんさん?

つまり、なんか結構ズルいくらいにイイトコ取り過ぎて、すっごく美味しいお酒なんだよ-。ボクも、めっちゃお気に入りのお酒。
コレね、地元でも人気ありすぎてなかなか売ってないけど、今日のコレはfukunomo(フクノモ)っていう、毎月福島の美味しいお酒とおつまみ送られてくる定期便で届いた子なんだ。毎月、結構珍しいお酒が届くのでお気に入り-。

でもって、このお酒ね、夏酒にするのにもかなり向いてるの。これまでの「夏酒」を最前面に出したお酒と比べれば、一番味わいは濃いめだけどね。
でもコレだとちょうど、さっきお話した「三献茶」のエピソードで最後に出てくる熱いお茶みたいな感じになるかな。最初からそういうの狙った訳じゃなかったんだけど。(笑)

炭酸割りで暑さもちょっと抜けつつ、ほろ酔い気分の今くらいだと、特にすっごく美味しく感じると思うよー? もちろん、このお酒もまた、そのままでも、割っても大丈夫。おつまみも、今までのおつまみと同じでオッケーだよ。今度は、もうちょっと味が強いおつまみにもいけちゃうけど。

じゃあ、そういう訳で。このお酒も…

かんぱ~い☆

─────

や、今日はお酒もおつまみも沢山用意しちゃったから、ガッツリ食べて飲んでばっかりに夢中になっちゃったねー。だいじょーぶ? 酔いすぎてない??

あ…思ったよりへーきそう?
やっぱり、今日はお水も沢山飲みながらだったからかな。

夏は油断すると脱水も起こしやすいから、お酒飲むときにも水分には充分気をつけながら、楽しく飲んでいきたいよね。暑気払いしやすい味にもなるし、水や氷、炭酸で割っての飲み方も、たまには悪くなかったでしょ? (*´▽`*)

今日も来てくれてありがとう☆
次も、美味しいのたくさん用意しとくね。また遊びにきてねー。

林 智裕 (Hayashi Tomohiro)

フリーランスライター。1979年生まれ。いわき市出身、福島市育ち。 現在 【Media Rocket】の他、福島の美酒と美肴のマリアージュを毎月お届けする【fukunomo(ふくのも)】、地域の魅力やグルメ情報を発信する【福島TRIP】など複数メディアにて連載中。 また、【SYNODOS (シノドス)】【ダイヤモンドオンライン】【Wedge】【現代ビジネス】などでは不定期でビジネス向けの記事を執筆。 書籍『福島第一原発廃炉図鑑』(開沼博・編、太田出版)ではコラムの執筆を担当。

シェア ブックマーク LINEで送る

同カテゴリ記事

もっと見る now loading

ABOUTメディアロケットとは

メディアロケットは、福島を中心とした「ローカルな食」の魅力をお伝えし、楽しんでいただくメディアです。 → 続きを読む

メディアロケットで
自社の商品を
PRしたい方はこちら

人気ランキング TOP5

  • 月刊DOCG

    貧しい土地から生まれた偉大なワイン〜産地をめぐるワインつきマガジン「月刊DOCG」レビュー…

    2020.02.26

  • 海外の食文化

    サルデーニャの羊乳チーズ「ペコリーノ・サルド」の老舗工房へ〜イタリア生産地をめぐる旅④

    2019.05.08

  • 海外の食文化

    甘口ワインは「家飲み」をグレードアップする秘密兵器だ〜「ラザグレン・マスカット」レビュー

    2020.03.13

  • 月刊DOCG

    目にも美しい高級プロセッコを楽しむ〜産地をめぐるワインつきマガジン「月刊DOCG」レビュー…

    2019.06.30

  • 日本酒

    「天明」「一生青春」の曙酒造の蔵開きに行ってみた!

    2019.11.15

アーカイブ

  • Instagram
  • Twitter
  • YouTube