秋の稔りと夜長を味わう熟酒の夕べ〜林智裕の「ウチにおいでよ!」Vol.5

秋のおつまみには凝縮感のある強めのお酒が合います。

2018.10.17

ローカルフード 日本酒

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こんにちはー。なんだか朝晩、もうずいぶんと寒いね。あの暑い夏なんて、ほんのちょっと前のことだったのに。季節の移ろいってホント早い。

でも、なんてったって秋の夜長は、美味しいものをしっとりと楽しむのにはぴったり!せっかく来てくれたんだから、今月も張り切って美味しいもの用意しちゃうよー♪

─────

はいはーい。今日のお酒とおつまみはこちらー。今日のメニューは、また一味違うよー?

まず、メインプレートはこれ!

最初の一品は、先月も同じの出しちゃったけど、秋刀魚の竜田揚げ。いよいよ秋刀魚にも脂のってきて美味しくなってきたよね。

その奥は、鶏肉のカシューナッツ炒め菜の花の中華炒めサラダ。そこにおまけに牡蠣フライまでご用意しましたー♪

そして合わせているお皿は、由緒正しき(?)カレー皿~。こないだ近所のデパートでやってた掘り出し物バーゲンセールで買った、なんと二枚で¥1,080円(税込)の逸品? です。( *´艸`)

最近では器って滅多に買わないんだけど、なんとなく気に入って衝動買いしちゃったの。でも、たまには日常にそういう出逢いがあると、ちょっぴり幸せだよね。

ボクはその時の気分によってお皿の好みが全然変わるから、お家にある食器には微妙に統一感無いんだけどね。

更に別皿で合わせるのは、生アトランティックサーモンのお刺身。もう、みるからに脂がてっかてかだね-。ほらほら。旨味が滴りそうでしょ?

今日のおつまみは、結構味や油が強めのものが中心。いかにも稔りの秋! って感じしない?

…牡蠣は少し時期早めだし、菜の花は春だし、サーモンは養殖だし鶏肉も季節関係無いし、秋刀魚くらいしか季節感ないんじゃないかって?

しかも秋刀魚の竜田揚げは先月もやったじゃないかって??

まあまあ。その通りだけど!! 大目にみてよ!!(笑)

実は今回は豊穣の秋! ってイメージに合わせて、円熟の、強めの味わいに合わせるお酒をテーマにしてみたのですよ。

という訳で、さっそく今日のお酒出しちゃうね。今回は…これ。

広島県竹原市から、竹鶴酒造「純米・八反」

今年は、本当に災害が多かったよね…。

先月からもそうなんだけど、どうしても被災した地域のことが気になってはしまうのです。まあ、「食べて応援!」なんて言えるほどたいしたことはしてないんだけど。それに、割とそんなのは口実で、単にボクがこのお酒を飲みたかっただけだとも言うし。(笑)

はい、まずはあれこれ喋るよりも先に、飲まないとね!

早速グラスに注いでみましょ。 とぽとぽとぽ…っと♪

ほら、わかる?

透明じゃなくて、ちょっと琥珀色っぽくなってるでしょ-?

キレイだよねー。

 

なんで色ついてるのかって? それは後で後で。喉渇いてるんだから、まずは飲みましょ♪

 

じゃ、乾杯~。

いつもおつかれさまー☆ 先月も頑張ったねー。お互い、えらいえらい。(*´▽`*)

 

んーーー……

しっとり・・。

熟成感と、この余韻……。

秋の夜長って感じだねぇ…。実に風流風流。

 

…あ、琥珀色になってる理由だったね。このお酒ね、ちょっと熟成してあるお酒なんだー。ラベルを見てみて。

製造年月日を見ると蔵元からの出荷は2017年のお酒だけど、中身は2014年度に醸造したものなんだって。つまり、蔵元がちょっぴり古酒として熟成させて出してるお酒だねー。

 

古酒ってあんまり馴染みないかな? たしかにワインなんかと違って、日本酒だと「熟成」ってのは、あんまりメジャーじゃないかもしれないね。

でも日本酒も、きちんと保存してあげればちゃーんと、熟成するんだよー?

 

日本酒の古酒って、中国の紹興酒みたいな香りや味にもちょっぴり似てるんだよね。だから、飲むときは香りや風味が立ちやすいように、あんまり冷やしたりせず常温か、ちょっぴり温めることが多いかな。あと、熟成感を楽しむタイプのお酒だから少しクセがあると言えばあるかも。

 

もっとも、このお酒位だとほんのり熟成で良いとこ取りしたようなバランスの良さがあるから、かなり飲みやすい方だと思うけど。

 

…ちなみに、実際どうだった? 苦手だったりしない?

いける? むしろ美味しい?? 良かったー♪

ベースの日本酒が元々美味しいから、尚更なのかも知れないね-。

 

あ。。。「紹興酒に似てる」なんて言っちゃったから、このおつまみ選んだ理由も判っちゃったね?(笑)

ではあらためまして。はい、中華料理をどーぞ♪

ん…。やっぱり、このお酒と合わせると、強い味わいにも負けない円熟の風味と味わいがありながらも、料理をやんわりと上品にいなしつつ、競走ではなく協走するような感じ。揚げ物や中華料理には、やっぱり古酒の風格が似合う。

揚げ物としては、今回は牡蠣フライ。これもオマケについてきているのは、そりゃー、広島のお酒ですもの、牡蠣とあわせなきゃね。広島の牡蠣は美味しいよね-。もちろん、こっちの地元、東北の宮城や岩手の牡蠣も美味しいけどね。

ほんと、日本には全国に美味しいものがたくさん溢れてるよね。

美味しいものは幸せ。だからつまり、日本にはいたるところに幸せが溢れてる♪ ………ちょっと飛躍させすぎかな?

─────

ところで、この日本酒の「竹鶴」という銘柄を見て、ピンと来る人はきちゃうよねー。ちょっと前まで、NHKの朝ドラ「マッサン」見てた人もわかっちゃうかな?

この「竹鶴酒造」さんは、朝ドラに出てきたマッサンの実家、「亀山酒造」のモデルになった酒蔵。今や世界の5大ウィスキー(スコッチ、アイリッシュ、アメリカンバーボン、カナディアン、ジャパニーズ)の一角となり、世界にもその実力が認められている日本のウィスキーの始祖ともいうべきニッカウィスキー創業者、マッサンこと竹鶴政孝さんとリタさん夫妻が、朝ドラの亀山正春さんとエリーさんのモデルだったんだよね。

という訳で、竹鶴政孝氏の功績とそのご実家双方に敬意を表しつつ、さらに、北海道からのニッカウィスキーも用意してみちゃったりして…。

ニッカさんのこのブラックニッカブレンダーズスピリットは、ブラックニッカ発売60周年を記念して発売された限定酒。ブレンドのキーモルト(いくつかのウィスキーをブレンドする中での主幹となるお酒)には、かなり古いモルトウィスキーも使われている贅沢な逸品ですよん。

きちんとスモーキーフレーバーを感じさせつつ、丁寧に、丁寧に造っているのが伝わってくる。この繊細さ、実直な感じこそ、ニッカウィスキーの良さだと思うなぁ…。正直言って、お値段以上。贅沢でしょー?(*´▽`*)

竹鶴さんの日本酒と、ニッカウィスキーを並べてみると、どっちも琥珀色。ザ・熟成酒! って感じだよね。

ウィスキーの飲み方は、本場スコットランドでは基本的にストレートばかり。それで、パブに入ってなんでもいいからウィスキーを!ってお任せすると、大概 Famous Grouse (フェイマスグラウス)が出される感じなんだけどね。ボクはストレートだけじゃなく、ロックで凛と引き締めた味わいも好きなんだ。

ウィスキーは基本的に食中酒というより食後酒に出されることが多いけど、合わせる料理と飲み方によっては十分食中酒にもなるからね。

今回用意したおつまみの中でも、サーモンなんかは洋食にもおなじみでもちろん合うし、中華料理も今回は鶏肉のカシューナッツ炒めだから、ナッツの味わいがウィスキーにピッタリ。

どう? そろそろ一緒にウィスキーも飲んじゃう? それとも、もう少し日本酒続ける? どちらにしても、竹鶴さんつながりだけど。(笑)

─────

中華料理でウィスキーといえば、今日はこちらも出しちゃう。KAVALANシングルモルトウィスキー。なんと、台湾のウィスキーです。高級品だぞ☆

暖かい地域でウィスキー? なんて、侮ることなかれ。いや、正直、10年くらい前に飲んだときは、そんなに美味しいと思わなかったんだけどね(失礼)、2年くらい前に改めて行ったとき飲んだら、ものすごく美味しくなってた。最近、日本の百貨店でも取り扱うようになり始めていたり、一気に注目度上げてるウィスキーだよ。

こちらはぜひ、ストレートでどーぞ♪  遠慮しない遠慮しない。とっておきのお酒だったけど、こうやって楽しく飲むために取っておいたんだから。

あ、でも原酒だから度数高いので、一気に飲み過ぎないように気を付けてねー。(´艸`*)

…どう? ものすごく香りが強いでしょ?それだけでなく、まろやかな口当たりと、臨場感たっぷりの旋律が直接流れ込んでくるかのように迫力ある、エレガントな味わい。それでいて、芯は強くてブレない。深い。流石高級酒(笑)

しかし、こうやって中華料理を台湾ウィスキーで愉しむなんてのも、なかなかオツだよね。

あと、ここでウィスキーに合わせるのにもひとつおつまみを。福島県の奥会津会津、金山町のヒメマス燻製。ウイスキーのスモーキーフレーバーと共鳴する感じで、これがとっても合うんだよ♪

切るだけで食べられるし、頭も尻尾もそのままいけるので、どんどんつまんでねー。

─────

…ずいぶん飲んじゃったね。大丈夫?(´・ω・`)

お水もちゃんと飲んでね…?

…なんて言いつつも、最後の〆は、これ。

これも台湾で購入してきた、高粱酒(こうりゃんしゅ)。中華伝統の「白酒」であり、高粱という穀物を使った蒸留酒なんだって。

アルコール度数58度! ここに来て〆というよりトドメみたいだけど。火をつけたら燃えちゃうね(笑)

でも、これもアルコールだけじゃなく独特の香りもすっごく強いから、中華料理を楽しむにはいいお酒だね。本当は最初に飲む、乾杯酒みたいだけどね。

なんだか今日は、連想ゲームみたいに

秋→円熟→芳醇な料理→中華→古酒→竹鶴→ニッカウィスキー→中華+ウィスキーで台湾ウィスキー→ウィスキーのスモーキーフレーバーに合わせて燻製→最後は中華本場の伝統酒

…と盛りだくさんにしちゃったね。楽しんでもらえたならいいんだけど。

─────

あ…月明りが綺麗。夜風も寒いくらいだけど、ちょっとだけ窓開けてみよっか。火照った身体に気持ちいいし。

秋もいよいよ本番だねー……。

しかし、こうやっていつも一緒に飲めるの、やっぱりたのしいなぁ。次は何食べよっか。やっぱり、冬だから鍋とかにする? なんかリクエストあったら、考えといてよ。(∩´∀`)∩

林 智裕 (Hayashi Tomohiro)

フリーランスライター。1979年生まれ。いわき市出身、福島市育ち。 現在 【Media Rocket】の他、福島の美酒と美肴のマリアージュを毎月お届けする【fukunomo(ふくのも)】、地域の魅力やグルメ情報を発信する【福島TRIP】など複数メディアにて連載中。 また、【SYNODOS (シノドス)】【ダイヤモンドオンライン】【Wedge】【現代ビジネス】などでは不定期でビジネス向けの記事を執筆。 書籍『福島第一原発廃炉図鑑』(開沼博・編、太田出版)ではコラムの執筆を担当。

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