ユニークな形としっかり歯ごたえ。マンマの味・サルデーニャの手打ちショートパスタ。
いつものソースも違った味わいになる変わりパスタ
2018.11.15
前回に引き続き、地中海に浮かぶ島「サルデーニャ島」のユニークな食材を紹介します。
なぜサルデーニャがユニークなのか、その理由は地図を見るとわかります。
イタリア本土とは、フィレンツェ、ローマ、ナポリなど中部〜南部エリアと「ティレニア海」を挟んで向かいあう位置にあります。そして、フランス領でナポレオンの生誕地として有名な「コルス(コルシカ)島」のすぐ南。北アフリカのチュニジアにも近い。イタリア領でありながら独自の食文化を持つ理由がよくわかりますよね。
その独特な食文化が顕著に表れているののが「パスタ」かもしれません、サルデーニャではパスタも独特な形をしているのです。
サルデーニャ・ミア社が扱うパスタは3種類。3種類とも手打ちです。
写真手前左は
「マロレドゥス(Malloreddus)」— ちょっと芋虫っぽい形をしていて、なんとサフラン入りです。
手前右は
「フレゴーラ(Fregola)」— 米つぶ状のパスタ。北アフリカの「クスクス」とよく似ています。
奥にあるのが
「ロリギッタス(Lorighittas)— 編み込みリング状のパスタ。
特に手が込んでいるのが、3つ編みの「ロリギッタス」。サルデーニャ島中央西部モルゴンジョーリ村のパスタ工房「サンティシドーロ」で、マンマたちが手で編んでいるのです。

サルデーニャミア社のホームページより
なんと、1キロ作るのに4時間もかかるとか、
インスタの中を探してみると、同じ工房ではないのですが、作っているところの動画がありました。たしかに、これは手間がかかりますね。
地元ではこんなふうに料理するんですね。美味しそう!ファンも多いようで、ハッシュタグ#Lorighittas でたくさん投稿されています。
そんな貴重なパスタを、私のホームタウン福島市の「サイトウ洋食店」の斎藤正臣シェフが「エビと里芋」のトマトソースで料理してくれました。里芋のような日本の食材にもよく合います。
このパスタ、ねじってあるので、かみ応えがあるんです。しっかりした味わいのあるセモリナ粉を使っており、一口一口をかみしめる感じ。ねじりの間にソースがが入り込むのでからみ具合も良好です。
伝統的には、放し飼いにされた若鶏にトマトソースを合わせていただくそうですが、魚や肉、どんなソースに合わせてもよいとのこと。この歯ごたえ、癖になります。
次はサフラン入りの「マロレドゥス」の調理例。前の記事でご紹介した豪徳寺「テアトロ・アッカ」原シェフによるミートソースです。細くて小さめなので、ソースの具材が引き立ちます。食べ応えのある一品でした。伝統的にはソーセージやトマトソースと合わせるとか。
最後は米粒状の「フレーゴラ」を使った斎藤シェフによるボンゴレ。こうやってみると「あられ」ようにも見えますが、あくまでパスタ。水分を含んだあられのふにゃふにゃ感はなく、見た目よりずっと固いので、スープが多めでもOK。伝統的にはやはり魚介と合わせて使うとか。
ハーブの香りがするな・・・と思ったら、塩はサルデーニャの「ハーブ塩」を使ってくれていました。
サルデーニャの手打ちショートパスタは、基本的にはスパゲッティのソースにすべて合うと思いますが、形状によって味わいが変わるのが面白いです。またひとつ、食の楽しみが広がりました。
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