冬の凛と、冬の暖。二つの魅力を一緒に満喫。〜林智裕の「ウチにおいでよ!」Vol.7

寒い日には早めに家に帰ってゆっくり晩酌、しませんか。

2018.12.17

ローカルフード 日本酒

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こんにちはー。今月も来てくれてありがと♪

しかし、ずいぶん寒くなってきたよね。前回はちょっと早めに冬を先取りしちゃったけど、いよいよ本格的に冬!って感じ。山の上も、もう真っ白になってきたしね。

冬は雪かきとか大変なことも沢山あるけど、それでも、なんか好きなんだよね。凛と張り詰めた空気とか、透き通るような星空とか。雪がしんしんと降るときの静寂とか。どれも風流で、お酒を飲むときにも思わずウットリ…。

…なに? どんな季節でも毎回似たようなこと言って結局楽しんでるんじゃないかって?  う。。全く否定できない。。。(´・ω・`)

でもでも、ボクは雪国育ちのくせに珍しく、本当に冬が好きなんだよぅ。。。

─────

さて、それはさておき早速、今月の美味しいものを。今日はいきなり、おつまみから入っちゃう。

今日は、冬の凛とした空気感を感じさせるかのように引き締まった、プリップリの鹿児島県産天然真鯛の刺身。キラキラと透明感ある、清廉で淡い綺麗な色合いと脂ノリを感じさせる程よいツヤ感。これ絶対旨いヤツだ!って感じしない? えへへー。美味しそうな真鯛売ってたから、今日はこれにしちゃった。( *´艸`)

さらにさらに、これも。どーーーん。

へへー。豪華でしょ? こっちは、三陸産の黒ソイ

…ちょっと、二人分には多すぎたね。余ったら何か保存できる料理にしよう…。

ま、いいや。

あのねあのね、この黒ソイね、あんまり刺身としてはお店には並びにくいお魚なんだけど、常磐や三陸では鯛に勝るとも劣らない旨さの白身魚として釣り人や通の間で結構人気のお魚。お安いんだけどね。ボクの大好物でもあるよ。(*´▽`*)

そこに合わせる、今日最初のお酒はこちら。

滋賀県の北島酒造株式会社さんから、純米酒「みずかがみ」。名前やラベルからして、すごく透明感あって素敵だよね。

ささ、じゃあ今日も四の五のと語る前に、まずはさっそく喉を潤さなければ…

というわけで。

かんぱ~~い☆彡 いつもおつかれさまです~~♪♪(∩´∀`)∩

 

~~~~~(*ノωノ)

はぁぁぁぁぁ…しみじみと美味しい。😋

サラリとした、キレイな味わいだねー…。明るいうちから飲むお酒は最高だ。(笑)

 

でわでわ。そこにお刺身も合わせて、ちょちょ…とお醤油とほんのりワサビを付けて……

~~~~~(*ノωノ)

ヤバい。

これ、すっごくぷりっぷり。語彙力なくなる。しゅごい。美味しい。

鯛と黒ソイ、脂がノリつつも淡く上品。でも旨味がじんわり…じわ…じわ……。

口の中が幸せいっぱいになったそこにまた、お酒をきゅーーーーー…っと合わせてぐーーーーーーっときて。ああ、もう、たまんない!! そして、ああ、語彙力……。( ;∀;)

いいねー。なんか、これこそ、冬の風流を感じさせるキリっとした味わい。なんか最初から、テンション上がっちゃう。

ちなみに、このお酒の名前にもなってる「みずかがみ」っていうのは、滋賀県がオリジナル品種として新しく売り出した食用米で、地球温暖化対策品種として開発されたんだとか。最近は、夏がものすごく暑いからねぇ…。どこもいろいろ大変だ。

でもこのお米、そのままご飯にして食べてももちろん美味しかったんだけど、お酒にしてもなかなか。特に、西日本の丹波杜氏(たんばとうじ)系の味わいだと全般的に柔らかで穏やかで透き通るような味わいになりやすいから、こういう上品な白身のお魚に合わせると淡い香りなんかも邪魔せずに、はんなりと愉しめちゃう。

ん?

丹波杜氏(たんばとうじ)って何?…って? うん。なんか字面的に人名っぽく見えなくもない?

あ、「杜氏」って言葉やお酒を造る人だってこと自体は知ってたって? ごめんごめん。や、実はボクはお酒を知り始めた若いころに初めて本で「杜氏」って文字見たときに「もりうじ」とか読んじゃってねー…。(笑)だって、仙台のこと「杜の都(もりのみやこ)」とか呼ぶじゃん? でもそれこそ、「もりうじ」に「足利」とか付けたら「足利杜氏」とか。なんか、本当に居そう。

前も田酒のこと「たさけ」とか読んじゃったりの話したけど、日本酒の用語とかって結構難しい感じするよね。。まあ、ボクも間違いまくりながら覚えてきたクチなので、あんまり怖がらなくても。( ;∀;)

…話戻そっかw

お酒造る人が杜氏さんだってのは良く知られているけど、その杜氏さんたちにも技術の流派みたいなのがあってね。大きくは3つ、西日本の丹波杜氏(たんばとうじ)系と東北を中心とした南部杜氏(なんぶとうじ)系、新潟を中心とした越後杜氏(えちごとうじ)系があるって言われてるんだよね。

めちゃめちゃ大雑把に分けると、丹波杜氏系は兵庫県など西日本を中心に造られているお酒で、今回のお酒みたいに清廉なさらりとした上品な飲み口が特徴。全国で知られる大手酒造メーカーにもこの流派が多くて、古くからの、日本酒の王道的な存在だね。

南部杜氏系は戦国時代に南部氏領であった岩手県発祥と言われていて、東北全般に広がっている流派。米の旨味を強く活かした、香り高い旨口のお酒が多いかな。ここ最近の国内外のコンクールだとこの南部系に人気のお酒が多いね。それにしても岩手県は日本でもかなり北の方にあるのに、何で「南部」って名前になったんだろうね。

もう一つの越後杜氏は新潟を中心としたお酒で、いわゆる「淡麗辛口」ブームの火付け役になった流派。鋭く強いキレと輪郭の中にも、なごり雪のような微香。スッキリしているので飲み飽きない。

もちろん、それらの中でも、福島県の会津杜氏(あいづとうじ)とか、広島県の広島杜氏(ひろしまとうじ)とか、高知県の土佐杜氏(とさとうじ)とか、他にも全国いろいろ。特にお酒が有名な土地では独自の流派の杜氏が活躍してるんだけど。

これね、どの流派がスゴいとかじゃなくて、どれも日本酒の魅力を語るうえで絶対に欠かせない存在!それぞれが、ワインで言えばブルゴーニュとボルドーとイタリアみたいだったり、ウィスキーで言うジャパニーズとスコッチ、あるいはバーボンとアイリッシュだったり。もう、みんな大好きすぎる!(*´▽`*)

…と、熱く語りすぎちゃったね。まだちょっとしか飲んでないのに。(笑)

喉かわいちゃった。もっかい、いただきま~す♪(きゅ☆) しぁわせだねー……。

 

─────

 

…さて、流石にお刺身残っちゃったのでこれは冷蔵庫に戻して後から料理するとして。冬のキリっとした味わいを楽しんだ次は、こちらも冬ならでは。身体あっためる方向でいこっか。

というわけで。次はこちら。

福島県郡山市、仁井田本家さんより「しぜんしゅ・燗誂(かんあつらえ)」。いよいよ冬だからね。たまにはあったかい燗酒なんかもいいよね。

ん? 燗はあんまり得意じゃない? モッサリした味や強いアルコールっぽいニオイが苦手?

あー、確かにそういう人、結構いるかもね。昔は日本酒と言ったら燗が標準だったんだけど、その頃の日本酒の楽しみ方と今では結構違うというか、ほぼ別のお酒みたいだもんね。

でもね、でもね。ちゃーんと誂えた燗酒は、本当に美味しいんだよー? 特に今回の仁井田さんの「燗誂」は、その名の通り燗にするために造られたお酒。

燗酒はね、ただ温めればいいっていう訳じゃなくて、そのお酒の個性一つひとつに合った温めかたがあるというかね…。たとえば、お味噌汁だって沸騰させちゃ美味しくなくなっちゃうし、お茶だって紅茶みたいに熱いお湯が似合う茶葉もあれば、日本茶の玉露みたいに低温でじっくり旨味を抽出させるようなのもあるでしょ? そういうのと似てるかな。

でね、このしぜんしゅ。まずはほんのりあっためたから、そのまま飲んでみて…?

……!

…ね? わかる? この、すぅーーーーーー…っと身体に優しく染みわたるかのような味わい。ふわ…っと香る風味と、自然な甘さ。燗酒のイメージ変わっちゃうよね。ホントは、酒器はお猪口より盃の方が燗酒を楽しむにはもっと向いてるんだけどね。ごめんね、盃にしとけば良かった。

この燗誂は、なんというか…燗にしても「枯れていない」んだよね。熱を加えても瑞々しさが残るというか、命の煌めきのような躍動感というか、生命力を頂いている感覚というか…。仁井田さんのお酒は全てが有機無農薬栽培の米を活かして造っているし、まさに自然の恵みそのものだよね。

それはまるで乾いた砂に恵みの水が染み込むかのように…なーんてね。これならどんどん飲めちゃうでしょ?( *´艸`)

そんで、次の一杯には、こんなのを加えちゃったりして。

燗酒には、ふぐひれなんかを加えて温めても美味しかったりするのです。これは、いわば日本酒を使ったカクテルみたいなものだよね。少し琥珀のような色合いがお酒にもうつって、風味もさらに強くなる。心も身体も、しっかり満足させちゃうよ☆

おつまみには、これもこの季節ならでは。岡山県産牡蠣の酒蒸しに、京都産の九条ネギを寄せて。合わせるポン酢は、福島県会津の高砂屋さん「山椒ぽん酢」。素朴な味わいながらも自然な旨味とエキスに満ち溢れていて、まさに滋味。

これを、ふぐひれを入れた仁井田さんの「しぜんしゅ」に合わせると。。。

~~~~~~(*ノωノ)

~~~~~~~~(*ノωノ)

はぁ…尊い……。好き……。。。

結構お腹いっぱいだったはずなのに、つい身体に染み渡っちゃうね。。。身体が、じんわり温かくなってくるよ。

─────

しかし、外はますます寒そう。なんか、雪とかちらついてきたかも?

今日はもうお腹いっぱいだけど、ここまで冬の味覚楽しんでると、せっかくだから今度はアンコウ鍋なんかも食べたくなっちゃうね。ちょっと高級だからなかなか食べる機会はないんだけど。

茨城県から福島県、宮城県南部にかけての常磐沖では、冬場にめっちゃ美味しい旬のアンコウが食べられるんだけど、特にドブ汁っていう、アン肝ベースの味付けで野菜の水分だけで作るアンコウ鍋は絶品。なにせアン肝は「海のフォアグラ」なんて異名を持ってるくらいだからね。でも、「ドブ汁」っていう名前はもっとどうにかならなかったのか。(笑)

あ、ちょっと食べてみたくなったでしょ??

行っちゃう? 今度いっちゃう?? せっかくだから、みんな誘ってみよっか。予定、空けといてよね。(∩´∀`)∩

林 智裕 (Hayashi Tomohiro)

フリーランスライター。1979年生まれ。いわき市出身、福島市育ち。 現在 【Media Rocket】の他、福島の美酒と美肴のマリアージュを毎月お届けする【fukunomo(ふくのも)】、地域の魅力やグルメ情報を発信する【福島TRIP】など複数メディアにて連載中。 また、【SYNODOS (シノドス)】【ダイヤモンドオンライン】【Wedge】【現代ビジネス】などでは不定期でビジネス向けの記事を執筆。 書籍『福島第一原発廃炉図鑑』(開沼博・編、太田出版)ではコラムの執筆を担当。

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