知っているようで知らない!?牛肉の部位と特徴

わからない時のご参考にどうぞ。

2019.05.03

肉の愉しみ

シェア ブックマーク LINEで送る

ランプにイチボ、サーロインにシャトーブリアン。よく聞く部位の名前ですが、いったい牛のどの部分なのか。今日でこの疑問を解消しましょう。

■枝肉(えだにく)とは

頭部、尾、四肢端を切断し、皮と内臓を取り除いた肉を枝肉といいます。基本的には枝肉の状態で格付けされ、取引されます。

吊るされた状態の枝肉を写真や映像で目にすることがありますが、数日間寝かせておくことで熟成した美味しい牛肉に変化するようです。

 

■牛部位肉とは

枝肉を肉質や調理に合わせてカットした肉を部位肉といいます。国によってカット方法が異なり、飲食店では地域の俗称も含め様々な名称が存在します。

●肩
やや硬めの赤身肉。エキス分やコラーゲンが多いので煮込み料理やスープに最適。関西ではうで、北米ではショルダークロッド、チャックテンダーと呼ばれている。

●肩ロース
やや筋っぽく程よい風味と脂肪が特徴。しゃぶしゃぶやすき焼きに最適。関西ではくらした、北米ではチャックアイロールとチャックアイログ、オーストラリアではチャックロールと呼ばれる。

●リブロース
霜降りになりやすく、赤身の食感と脂肪の旨味を兼ね備えている。ローストビーフやステーキに最適。

●サーロイン
リブロース同様、きめが細やかでやわらかい肉質。ステーキやローストビーフに最適。

●ヒレ
腰椎と消化器官の緩衝材の役割を果たしており、筋肉ではあるがあまり使われないので発達していない。脂肪も少なく柔らかい。カツやステーキに向いているが加熱しすぎると硬くなるので注意。アメリカやオーストラリアではテンダーロインと呼ばれる。

●肩バラ
バラの一部に分類される。よく運動する部位なのできめは粗く硬めの肉質。煮込み料理に適している。アメリカやオーストラリアではブリスケットと呼ばれる。

●トモバラ
肩バラと合わせて「バラ」に分類される。肩バラと似ているが霜降りになりやすい。カルビ(韓国語で肋骨)とはこの部位の肉を指す。焼き肉以外にも煮込みに適している。

●内モモ(モモ)
モモの一部に分類される。脂肪分が少ない大きな赤身の塊肉。ステーキや焼き肉、ローストビーフや煮込み料理に適している。

●シンタマ(モモ)
モモの一部に分類される。きめ細やかで柔らかい赤身肉。球状の形をしているが、さらに4分割することもある。分割後は「しんしん」「まるかわ」「かめのこ」「ともさんかく」という。ローストビーフやシチュー、カツ、焼き肉等様々な調理に向いている。

●外モモ(モモ)
モモの一部に分類される。きめの粗い硬い部位。脂肪は少ない。細切れにして炒めたり、ひき肉にして調理するのに向いている。

●ランプ
きめ細かい赤身肉。生食も含め様々な料理に適している。「らんいち」とも呼ばれる。また、臀(しり)側は「いちぼ」と呼ばれる。

その他

●ネック
首はよく動くので筋肉が発達しており硬い肉質。ひき肉や細切れにされ、他の部位と混合して売られることが多い。煮込み料理に最適。

●すね
筋が多く硬い部位。長時間煮込むと柔らかくなるので煮込みやポトフに最適。

マメ知識
●スーパーで見かける「切り落とし」と「小間切れ」の違いとは
スーパーの精肉コーナーでは、「牛 ロース 切り落とし」、「牛 小間切れ」のようなラベルで売られていますが、この表記の違いを知っていましたか?

「切り落とし」は単一部位肉。「小間切れ」は様々な部位の寄せ集めです。しかし、表記に決まりはありませんので、お店によっては区別していないこともあります。小間切れは、お肉をカットしたときの切れ端の寄せ集めですので、運が良ければ高級牛肉の切れ端も含まれているかもしれませんね。

■牛内臓の部位

「モツ」や「ホルモン」、「内臓」と呼ばれることもありますが、「畜産副生物」という名称が適切なようです。食肉を主産物とらえ、副次的に生産されることからこのような名前が付けられました。皮は革製品にされ、牛脂は食用の他に石鹸の原料としても使われます。

●ハツ
牛の心臓。別名、ココロ、ハートともいう。筋肉の塊ではありますが、筋繊維が細かく、コリコリとした食感でシンプルに焼いて食べると美味しい。

●レバー
牛の肝臓。レバ刺しとして過去には生で食べられることもありました。しかし、2012年7月からは食品衛生法に基づき、生食用としての販売・提供が禁止されました。鉄分や葉酸、ビタミンA、ビタミンB2が含まれており、貧血に良いとされている。炒め物や揚げ物などに向いている。

●マメ
牛の腎臓。ブドウの房状の形をしていて、バター焼きやみそ煮に向く。鉄分やビタミンB2が多く、脂肪は少ない。

●ミノ
牛の4つある胃のうちの1つで一番大きい第一胃。肉厚で貝柱のような食感で特に厚くなった部分は「上ミノ」という名称で焼き肉店などでは提供される。

●ハチノス
牛の4つある胃のうちの1つ。第二胃で内壁にはハチの巣状のひだがあり名前の由来でもある。主に煮込み料理に用いられる。下処理済みで売られているので家庭でも調理しやすい。

●センマイ
牛の4つある胃のうちの1つ。第三胃で千枚のひだがあるような形状をしている。鉄分が豊富で低カロリー。鉄分が多いとされるレバーは100g当たり4㎎含まれるが、センマイには100g当たり6.8㎎含まれる。

●ギアラ
牛の4つある胃のうちの1つ。第四胃でアカセンマイとも呼ばれる。他の胃にはないが、他の動物の胃と同様に胃液を分泌する機能がある。
脂肪が多く含まれるので、噛むほど甘みがでる。煮込み料理に向いている。

●ハラミ
牛の横隔膜。牛の副生物の1つに分類されているが、実際には部位肉同様に筋肉である。そのため、食感や味は部位肉に似る。肉厚で脂肪も豊富なので柔らかくジューシー。

●サガリ
牛の横隔膜のうち肋骨側の肉厚な部分。ハラミ同様、柔らかくジューシー。

●ヒモ
牛の小腸。40~60mあるといわれている。かたいので煮込み料理やつけ焼きにすると柔らかくて美味しくなる。そのままショウチョウと呼ばれることもあるが、輪っか状にぶつ切りにして売られることから、マルチョウと呼ばれることもある。

●シマチョウ
牛の大腸。見た目が縞模様に見えることからシマチョウと呼ばれる。ヒモよりもかたく、肉厚でジューシー、甘みもある。別名はダイチョウ、テチャン(韓国語)。

●タン
牛の舌。かたい肉質だが塊は煮込みにすることで柔らかくなり、薄切りは焼いて食べられる。舌の根元に近いほど脂肪が多く柔らかくなる。そのため根元の方は上タン呼ばれる。

●ホホニク
牛の頬肉。畜産副生物に分類されている。良く動かす筋肉なのでかたい。煮込み料理に向く。

●テール
牛の尾。コラーゲンが多く含まれるので、長時間煮込むとゼラチン質になりやすい。スープや煮込みに向く。

あまり知られていない副生物

●ハツモト
牛の下行大動脈。心臓から送り出される血液が通る血管部分。煮込みに利用されることがあるが、一般に出回ることはあまりない。別名タケノコ、コリコリ。

●ノドスジ
牛の食道。細かくカットして煮込みとして利用される。

●フエガラミ
牛の気管。軟骨部が多い。内臓部位の中ではもっとも硬く、コリコリとした食感がある。別名ウルテ。

●フワ
牛の肺臓。柔らかく、たんぱくで癖のない味がする。ソーセージの原料にされることもある。別名フク。

●チチカブ
牛の乳房。乳汁を絞り出して洗浄されたものが流通している。煮込み料理に向く。

●ノドシビレ
牛の胸腺。仔牛のもののみが流通するためとても希少。ミルキーな味わいが特徴で、フランスではリードヴォーと呼ばれている。

●コブクロ
牛の子宮。食感はコリコリとしていてる。焼肉やモツ煮で利用される。

●モウチョウ
牛の盲腸。他の小腸や大腸同様に煮込みに用いられるが、仔牛の盲腸はソーセージのケーシング(肉を包む表皮)として利用される。

●テッポウ
牛の直腸。開いた形が鉄砲に似ている。脂が少なくサッパリしている。煮込みや焼肉の他、ソーセージのケーシングに利用される。

●アキレス
牛のアキレス腱。長時間煮込むことでゼラチン質になる。出汁を吸収するため、おでんなどに入れると味が染みて美味しい。

農林水産省や公的機関等のHPの他、米国食肉輸出連合会(USMEF)様のHPも参考にさせていただきました。

HP上には米国農務省による牛肉格付制度のE-Learningページもあり、一通り学習を終えると枝肉を見ただけで、牛の雌雄やおおよその年齢が判別できるようになってしまいました。牛肉について詳しく知りたい方はぜひ受講してみてください。

メディアロケットでは今後も「肉」に関する情報をHPや各種SNS、メールマガジンで発信していきます!

ぜひブックマークやフォローをよろしくお願いします。

メディアロケット公式HP
メディアロケット公式Facebook
メディアロケット公式Instagram
メディアロケット公式Twitter

メールマガジンの登録はこちらから

yuta

福島県出身。 こってりした食べ物が好きな新米ライター。

シェア ブックマーク LINEで送る

同カテゴリ記事

ABOUTメディアロケットとは

メディアロケットは、福島を中心とした「ローカルな食」の魅力をお伝えし、楽しんでいただくメディアです。 → 続きを読む

メディアロケットで
自社の商品を
PRしたい方はこちら

人気ランキング TOP5

  • 低温調理

    低温調理のステーキと普通に焼いたステーキ、同じ条件で味を比べてみました

    2018.01.11

  • ローカルフード

    いまさら聞けない肉の部位の名前【肉好きのための基礎知識】

    2018.01.16

  • 海外の食文化

    「アブルッツオ」でイタリアのハムとチーズの実力を知る〜イタリア生産地を巡る旅①

    2019.04.26

  • ローカルフード

    食イベント「酒蔵の特別室で楽しむ吟醸酒と会津喜多方牛」で春の喜多方を満喫

    2019.05.06

  • 肉の愉しみ

    知っているようで知らない!?牛肉の部位と特徴

    2019.05.03

アーカイブ

  • Instagram
  • Twitter
  • YouTube