あっさりしていてクセがない!地元ライターが語る「会津馬刺し」の魅力

ディープな馬肉の世界へようこそ。

2019.05.05

ローカルフード 肉の愉しみ

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■会津人にとって馬肉はポピュラーなもの

初めまして、会津若松市出身・在住ライターの結城です。

会津のご当地グルメと言えば「こづゆ」「ニシンの山椒漬け」「喜多方ラーメン」「まんじゅうの天ぷら」などがポピュラーですが、「会津の馬刺し」も忘れてはいけない逸品です。

会津の人にとって、馬肉は牛・豚・鶏と並ぶとてもポピュラーなもの。

その証拠に、精肉店はもちろんスーパーのお肉コーナーにも当たり前に馬刺しが並んでいます。

今回は、そんな馬肉の魅力たっぷりとご紹介しましょう!

■会津の馬肉食の始まりは幕末

会津で馬肉が食べられるようになったのは、幕末・戊辰戦争の最中のこと。

戊辰戦争で傷ついた兵士を治療していた医師の提案で、馬肉をはじめとした肉料理を食べさせたことが始まりです。

当時は「馬刺し」のように生で食べるのではなく、火を通したものがスタミナ食として出されていました。

馬肉が生で食べられるようになったのは、意外と最近のことです。

興業のため会津を訪れた昭和の大プロレスラー・力道山が、精肉店で買った馬肉を持ってきたタレに付けて、その場で生のまま食べ始めたのが始まりと言われています。

■「西の熊本 東の会津」

馬肉の有名な産地を表す言葉に「西の熊本 東の会津」という言葉があります。

どちらも馬刺しが有名ですが、味は対称的。

熊本の馬刺しは、ずんぐりとした体形の「重種馬」という馬の肉なので脂肪が多く、脂の甘みをしっかりと感じることができます。

一方、会津の馬刺しはサラブレッドのような体型の「軽種馬」の肉を使用しており、脂が少なく、赤身肉の濃い旨味が味わえます。

肉本来の旨味・赤身肉ならではのヘルシーさを好む人には、会津の馬刺しがおすすめです。

■実際に馬刺しを買いに行ってみよう!

会津地方では、さまざまなところで気軽に馬刺しを購入することができます。

スーパーでも馬刺しは売られていますが、より美味しい馬刺しを食べたいのなら、馬肉を中心に扱う精肉店で購入するのがベスト。

お店によってはモモ・ヒレ・ロースのポピュラーな部位のほか、「ユビヌキ(大動脈)」や「コウネ(たてがみの脂)」「フタエゴ(あばら部分の肉)」といった希少部位を取り扱っています。

写真は、市内の精肉店のショーケースです。

開店直後ということもあり、並んでいる商品は少ないですが、実に様々な部位が刺身として販売されています。

ポピュラーな部位は、モモ・ヒレ・ロースの3部位。

いずれも脂が少なくさっぱりとした味わいです。

少し珍しいのが「馬モツの刺身」。馬のモツは牛や豚のモツに比べると硬いのですが、長時間煮込んであるので柔らかく、臭みもほとんどありません。コラーゲンたっぷりのぷりぷりとした食感です。

希少部位なら「ハツ」や「ヘラ」がおすすめ。

「ハツ」は馬の心臓のこと。あっさりとした味わいのお肉で歯切れが良く、ねっとりとした食感の赤身の部位とはまた違う美味しさがあります。

肩肉の特に柔らかい部分が「ヘラ」です。1頭からわずかしか取れない希少部位で、ヒレに匹敵する柔らかさと旨味があります。

 

会津の馬刺しは肉の旨味が濃いので、重めのにごり酒などと合わせていただくのがおすすめです。

 

■馬刺しに欠かせない「にんにく辛子味噌」

会津で馬刺しを買うと、必ずそのお店オリジナルのタレが付いてきます。にんにくがたっぷり入った「にんにく辛子味噌」です。

馬刺しを食べるときは、このにんにく辛子味噌を醤油に溶いて使うのですが、お店によって味に違いがあります。

お店選びに迷ったときは、タレの好みで買いに行くお店を選ぶのも面白いです。

多くのお店ではタレ単品で販売しているので、気に入ったお店のタレをストックしておくのも一つの手。

醤油に溶いて馬刺しに付けるだけでなく、野菜炒めや焼き肉のタレにプラスしても美味しい調味料なので、何かと重宝します。

味噌・にんにくペースト・唐辛子(一味)があれば自宅でもかんたんに作ることができるので、オリジナルのタレ作りにチャレンジしてみるのも良いでしょう。

 

■加工品や加熱用の馬肉も要チェック!

馬肉食が盛んな会津では、馬肉を使った様々な加工品も販売されています。

「馬肉ジャーキー」「馬肉カルパス」などは市内のお土産店でも販売されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

しかし、それらはあくまでも「お土産用」。せっかく精肉店に馬肉を買いに行くのなら、精肉店でしか手に入らない加工品や加熱用の馬肉をチェックしてみましょう。

上の写真は、「馬肉の生ハム」。生ハムにしたことで、馬肉本来の鮮やかな色が少しくすんでしまっています。しかし、しっとりとした食感やほのかなスモークの香りは、豚の生ハムとほとんど変わりません。

口に入れると少し馬肉独特のクセを感じます。食感は、豚の頬肉の生ハム「グァンチャーレ」に近いかもしれません。

オリーブオイルを垂らして、赤ワインと合わせれば立派なアペリティーヴォのできあがりです。

こちらは、加熱用の馬ハラミ肉です。にんにくがたっぷり入ったタレに付け込まれています。

しっかりと味が付いているので、野菜と一緒に炒めて食べるのがおすすめです。

甘辛い味は、ごはんにもビールにもぴったり!

馬肉は火を通すと硬くなってしまいがちですが、しっかり下処理されているので火を通しても柔らかいままなので子どもでも食べやすいです。

ハラミは適度な脂と濃い肉の旨味が感じられるジューシーな部位なので、焼いて食べるのがおすすめです。

BBQ用に購入していくお客さんも少なくありません。

 

精肉店ではこのほかにも「すき焼き用」や「しゃぶしゃぶ用」、「煮込み用」など用途に合わせた加熱用の馬肉が売られています。

馬刺しに飽きてきた時は、そちらもぜひチェックしてみてください。

■会津エリアには馬肉料理を取り扱う飲食店も多数!

会津エリアには、馬刺しのほか馬肉を使ったわっぱ飯(曲げわっぱに入れて蒸し上げる炊き込みご飯)、馬肉の焼肉、ローストビーフならぬ「ローストホース」が食べられるお店がたくさんあります。

観光の合間に気軽に立ち寄れるお店もあるので、会津にいらした際は馬刺しだけでなく様々な馬肉料理を味わってみてください。

結城(ゆうき)

会津若松市出身・在住のアラサーWebライター。 美味しいものと日本酒が大好きな生粋の食いしん坊。 近隣の日本酒イベントには積極的に参加しています。

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