ジェノバのセレブに愛される白ワイン「ガヴィ」の三段活用~月刊DOCGレビューVol.04

グレープフルーツのアロマは夏に最高。

2019.08.18

月刊DOCG 海外の食文化 ワイン

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■「夏のイタリア」が家に届いた

夏ですね。イタリアに行きたいですね。

だって夏といえば太陽。太陽といえばイタリア。

夏=太陽=イタリアは言うなればズブズブの三角関係。夏にイタリアに行きたくなるのは自然の摂理なんです。

ああ、行きたい、行きたーい。

でも残念ながら、現実はイタリアどころか国内旅行の計画すらありません。

そんな不完全燃焼な夏を過ごしていたある日、宅急便のお兄さんがクール便の荷物を家の玄関まで運んできてくれました。

ワインです。

そう、毎月届くお楽しみ、月刊DOCGのワイン。そして今月はいつもより箱が大きい。

箱の中に入っていたのは、

ピエモンテの白ワイン、Gavi(ガヴィ)DOCGが3本。うち1本は泡

イタリアに行きたい、と思っていたらイタリアのほうから家にやってきてくれました。

幸せです。至福です。

じりじりとした太陽が暮れかかり、少し涼風を感じる夏の宵、3本一気に冷やしていただくことにいたしました。

3本もあるのだから、週末ごとに1本ずつ楽しんでいくのもいいのでしょうが、味の違いを確認するにはやはり同時抜栓に限ります。

それに「ガヴィばっかり3本飲み比べ」なんていうマニアックな楽しみ方ができるのは、月刊DOCGならではの醍醐味。

ということで抜栓!

■リヴィエラ海岸「ジェノバ」で飲まれる白ワイン

ワインショップでもよく見かけるし、先日はレストランでも飲んだガヴィ。

ひとつ疑問だったのが、バローロや前回のドルチェット など赤ワインのイメージが強いピエモンテで、ガヴィはいったいどんなふうに飲まれているワインなんだろう、ということでした。

ということで「月刊DOCG」の雑誌を開きます。

冒頭の宮嶋勲先生の「DOCGスペシャルエッセイ」にその答えがしっかり書いてありました。さすが宮嶋先生。

宮嶋先生が初めてガヴィに出会ったのは30年以上前、ジェノバの高級リゾート地「ポルトフィーノ」だったそう。

当時ローマに住んでいた先生は、果実味がたっぷりの親しみやすい中南部の白ワインを飲むことが多く、それと比して「細身で冷たい印象のガヴィは、私がそれまで知っていたワインにない品格を持っていた」と、ファーストインプレッションが語られています。

そうか。ピエモンテ産のワインですがピエモンテで飲んだわけではないのですね。

ジェノバはリグーリア州、ニースとつながる高級リゾートエリア「リヴィエラ海岸」にあります。

山が中心のピエモンテとはだいぶ環境が違うようです。

ポルトフィーノ、こんなところです。

 

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はー、なんでしょうかこの美しさ。もう、非日常すぎて、別世界、夢の国おとぎの国としか思えません。実際、某ディズニーシーのモデルになった町というお話です。

ガヴィからジェノバまでは50キロ。「きほんのき」によるとガヴィは古くからジェノバとのつながりがあり、972年のジェノバの古文書にガヴィのワインづくりの記述があるとか。

貿易港として栄えてきたジェノバの文化圏で、ガヴィは1000年以上も愛されてきたワインだったのです。

「ワインの仕事を始めてから、ガヴィが地中海、アペニン山脈、ポー平野が交差する場所で生まれる『境界』のワインで、今はピエモンテだが、歴史的にも、文化的にもリグーリアに近いという特殊な産地で生まれること、そして相反する二重性というのはいわばガヴィのDNAであることを知った」

いつにも増して冴え渡る宮嶋節。

「境界線」。気になる言葉です。

早速地図で確認。

赤丸をつけたところがガヴィの産地ですが、確かに、南は地中海、東にアペニン山脈のスタート地点、北に広がるポー平野

イタリアの代表的な海、山、平野の境界線にあるんですね。それだけでなくピエモンテとリグーリアの州境にもかぶっています。

まさに境界線のワイン。そして「相反する二重性」というフレーズも気になります。

 

では土壌はどんなふうなのでしょうか。

18ページの解説によると、ガヴィの土壌は北部と南部に分かれ、それぞれ大きく違うようです。

北は粘土質の赤味がかった土壌で保水力が高い。南は石灰質の白い土壌で排水性が良くミネラル感が強い。

ガヴィは土着の白品種「コルテーゼ」100%でつくるワインですが、同じ品種でも、土壌が違うなら味わいも違うはず。

まさにここでも「相反する二重性」なんですね。

■希少なガヴィのスプマンテ

さて、最初にいただくのはもちろん「泡」。

ラ・ギベッリーナ ガヴィDOCG・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ メトド・クラッシコ。

瓶内二次発酵で作られた辛口のスプマンテ。

泡立ちは穏やか。レモン、グレープフルーツなどの柑橘系、白い花、ハーブのアロマ、味わいにはほんのりしたミネラル感があり、とっても美味しいワインでした。

このミネラル感は・・・と思ったらやはり「石灰・白土」の土壌でした。

このスプマンテ、「好きか嫌いか」で言ったら「めっちゃ好き

酸味とちょっと苦みもあるグレープフルーツのアロマを感じる辛口の泡。

夏には最高じゃないですか。

■「粘土・赤土」VS「石灰・白土」の土壌対決

さて、残り2本のガヴィは、土壌の違うワインです。

ラ・メスマ ガヴィ・デル・コムーネ・ディ・ガヴィ。

石灰タイプの土壌。先ほどのスプマンテのようにグレープフルーツのアロマが際立ち、フローラルなニュアンス、ミネラル感も強く感じます。

黄色いバラがシンボルマークのこのワイナリーは、ジェノヴァ出身のRosina三姉妹が始めたのだそう。お父さんがジェノバで海運業をやっていて、あるとき母親が「ピエモンテのワインが飲みたい」と言い出し、いきなり土地と家を買って、業界無関係だった三姉妹が運営を始めたとのこと。

「ワインが飲みたい」と思ったら普通ワインを買いますが、ワイナリーを買っちゃうという富裕層ならではのぶっとび感。

もう、庶民にはよくわからない世界です。

わかるのは、ガヴィは資本的にもジェノバ色が強いということ。先ほどのスプマンテの「ラ・ギベッリーナもジェノバのオリンピック選手とアーティストの夫婦というセレブリティが始めたワイナリーということでした。

つまりガヴィはジェノバに集まるリッチ層が好むワインと言っていいのかもしれません。

そう考えると気分がアガりますね。

ポルトフィーノの瀟洒な木陰のテーブルに座っているつもりになって飲めば さらに美味しい。

さっきから蚊に刺されまくってることなど気になりません。

 

最後のワインは「粘土・赤土」のタイプ、カステッラーリ・ベルガーリオ カヴィ・デル・コムーネ・タッサローロ「フォルナーチ」。

ミントグリーンのラベルがおしゃれですね。

ガヴィの北部「タッサローロ」は赤い粘土質。

最初の2本と比べるとクセのあるタイプで、グレープフルーツに加えて白い花、ハーブの香りを強く感じ、より複雑。余韻の苦みや、やや強めの酸味も心地よい。アルコール度は12%と低めなので、ずっと飲んでいられる感じ。

このワイナリーはスティルワインだけでなく、スプマンテや甘口までフルレンジで作っているということで、ぜひそちらも飲んでみたい。

■イタリアチーズと合わせて

実は今月から、メディアロケット編集部では「月刊DOCG」に加えて「イタリアチーズ通信講座」のレビューも行うことになり、レアなイタリアンチーズが3種類届きました。

なので、今回のガヴィはチーズと合わせて撮影しました。

そのまま食べても美味しいチーズばかりですが、ちょっと贅沢にピザにトッピングしてスキレットで焼いてみました。

ガヴィとイタリアンチーズのマルゲリータ。

感想は一言、

 

「ナイスですね〜」

 

イタリアチーズの記事は8月中に配信予定です。

そして月刊DOCG、来月はいよいよ中部イタリアへ。ローマ近郊の「フラスカーティ」の特集だそうです。

フラスカーティ、まともに飲んだことがないのでこちらもとても楽しみ。

 

学びながら飲んでイタリアDOCGをコンプリート。

ぜひ、一緒にイタリアワインの世界を堪能してみませんか。

大人気でしばらくキャンセル待ちでしたが、今ならすぐに申し込めるそうです!

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DOCG過去記事もチェックしてみてね。

イタリア最高級ワイン 「アマローネ」とは?産地をめぐるワインつきマガジン「月刊DOCG」レビューVol.01

目にも美しい高級プロセッコを楽しむ〜産地をめぐるワインつきマガジン「月刊DOCG」レビューVol.02

「ドルチェ」と違って「ドルチェット」はスパイシーで濃厚な赤ワインだった〜月刊DOCGレビューVol.03

Hitomi Kumasaka (熊坂 仁美)

ワインと日本酒が大好き。WSET Level3 in Wine, Level3 in Sake(英語)JSAワインエキスパート. SAKE DIPLOMA。 https://kumasakahitomi.com/

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