令和初の新年を、今話題のジョージア料理「シュクメルリ」とジョージアワインで〜林智裕の「ウチにおいでよ!」Vol.20

今話題のジョージア料理「シュクメルリ」とジョージアワインのペアリング

2020.01.21

レシピ ローカルフード ワイン 海外の食文化

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新年あけましておめでとうございます!

早いもので、2020年になっちゃったね。今年はオリンピックイヤー。東京オリンピックも目前! そして令和になってから初の年明けでもあるね。不幸があってではなく、あんな風にお祭りムードの中で、たくさんの人の祝福のうちに改元が行われたというのはとても良いことだったように思えるかな。(*´▽`*)

だからこそ、昨年、令和元年秋の10月22日に行われた即位礼正殿の儀では、日本普段は滅多に見られない貴重な文化や儀式が注目されたり、(『有職装束大全』著者の八條忠基先生による「即位礼当日賢所大前の儀」「即位礼正殿の儀」に関するまとめ)、招待された世界各国代表の華やかで多彩な民族衣装が揃ったりを純粋に楽しめたというか。

その中でも特に、「スターウォーズのジェダイの騎士みたいで凄くカッコいい」と注目を集め話題になったのが、ジョージア(旧グルジア)のティムラズ・レジャバ駐日ジョージア臨時代理大使が着ていた民族衣装。確かに、これはカッコイイかも…。(#即位礼正殿の儀 の参列者の正装を見ていて「とても印象に残っている」とツイートしたらまさかのご本人降臨の流れに沸き立つ人々

そうそう。ジョージアといえば、昔から「ジョージア料理は美味しい。日本人の口にも合うものが多い!」と噂には聞くものの、食べられるお店は日本ではあまり見かけない…。実は、食いしん坊のボクにとっては、ずっと食べてみたいと思っていた憧れのお料理なのでした。

そんな矢先に、牛丼チェーンの「松屋」では最近、「シュクメルリ鍋」を発売。先行販売していた限定店舗で食べた人の間では、これがまた「旨い!」と評判らしいし。見たことなかったカッコイイ民族衣装とも合わさって、俄然ジョージアに興味が湧いてきちゃったりして。( *´艸`)

…というわけで、今日は思い切って、レシピを見ながらジョージア料理「シュクメルリ」に挑戦してみました。

─────────────

【ジョージア料理・シュクメルリを作ってみよう】

とりあえず用意したものは、

・鶏モモ肉×2枚

・ニンニク×まるまる1個

・牛乳×500cc

・舞茸×1パック

・とろけるチーズ(適当)

・オリーブオイル(適当)

・フェヌグリーク(小さじ2~4くらい)

・フェンネル(小さじ2~4くらい)

・コリアンダー(小さじ2~4くらい)

・セリ(少々)

セリは本当は生パクチー欲しかったけど手に入らなかったので、セリ鍋につかっていたセリをちょっとだけ香り付けに拝借。今日は関係ないけど、宮城県や福島の相馬地方で冬場に楽しまれている「セリ鍋」、シンプルながらすっごく美味しい鍋なんだよ?

特に、根っこの泥を良く洗い流して食べると絶品。セリ鍋のせりは、火を通しすぎないでシャキシャキ感と香りが残るくらいで食べるのが美味しい。…おっと、シュクメルリに戻ろっか。(*´Д`)

ちなみに、舞茸はレシピになかったけど、鶏肉をやわらかくしようと思って調理前になじませておきました。舞茸に含まれているタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)は、茶碗蒸しを舞茸入りで作ろうとすると全然固まらなくなってしまうくらいに強力でね。お肉をとってもやわらかくしてくれるんだよー?

1.まずは、切り落としてしばらく舞茸と一緒になじませておいた鶏モモ肉を、オリーブオイルと一緒にお鍋で炒めます。

2.お肉に焼き色がついてきたら、鶏肉から出てきた油とオリーブオイルは残したまま一度引き上げて、次にたっぷりのニンニクとスパイスを入れて香味を引き出していきます。スパイスがかなり絡んで、独特の美味しそうなニオイがしてくるね。

3.馴染んできたら、一度引き上げてあった鶏肉を混ぜて、さらに香ばしくなるまで火を通していきます。その後、お好みでとろけるチーズを混ぜてみちゃいます。

4.その後、牛乳を加えて煮ていきます。スパイスとニンニクの香りが立って、とっても美味しそう。

5.できあがり~。思ったより簡単にできました。

チーズ入れてからちょっと火を通しすぎたから、溶けて油っぽくなっちゃったかな?チーズは仕上げに入れたほうが良かったかもね。でも、食べてみると濃厚な旨味とニンニクとスパイスの香り、ミルクの穏やかな口当たりが混ざり合って、なかなか良い感じ。「シュクメルリ」、初めてだったけどこれはイケるかも。こうなると、本場のシュクメルリも食べたくなっちゃう。(*´ω`*)

そして、このシュクメルリの奥に見えてる緑色のコレ。

これもジョージア料理で、「ほうれん草のプハリ」を用意してみました。

茹でたほうれん草の水気を良く絞ってから、挽いたたっぷりのクルミとスパイス類と一緒にフードプロセッサーで混ぜ合わせたもの。塩とワインビネガーで味付けしてあって、クルミの風味とワインビネガーの酸味が心地よい、和え物の一種? みたいな感じかな。クルミをたっぷり使ってあげると美味しいよ。

ほんとうは、ミニトマトの代わりにザクロを使うみたいなんだけど、手に入らなかったので似た色合いのミニトマトで代用。

仕上がりは、こんな感じになりました。合わせるワインももちろん、ジョージアワイン。

ジョージアはワイン発祥の地とも言われていて、紀元前6000年くらいにはすでにワインが造られていたんだって。

その造り方も、伝統的な製法は「クヴェヴリ」という内部に蜜蝋を塗った素焼きの壺で醸造するとても手間がかかるもので、2013年にユネスコ無形世界遺産に登録されたのだとか。もちろん、大量にワインが造られている今は、別の製法も併用しているそうだけれども。

90年代末期に登場し、今や世界的に流行している「オレンジワイン」(白ワイン用のブドウの皮や種を残したまま、赤ワインのような製法で造ったもの。エスニックな味わいとのペアリングなどにも非常に相性が良い)も発祥はこのジョージアで「アンバーワイン」と呼ばれ古くから楽しまれ続けてきたもので、特にクヴェヴリで造られたものは格別なのだとか。さすが、ワイン発祥の地だけあって奥が深い。まだまだ知られていない魅力が沢山秘められているはず。

今回用意したジョージアワインは2本。いずれも「サペラヴィ」と呼ばれるジョージアの土着品種のブドウを使った赤ワインで、ジョージアワインの最大産地である東部のカヘティ産のもの。福島では、実は郡山のうすい百貨店地下で買えちゃうのでした。静かにブームとなりつつあるジョージアワインにいち早く目を付けて仕入れているのは、百貨店地下としては地元ながら流石です。そういえば、ウィスキーだと台湾ウィスキーも扱っていたような…?

ちなみに、買うときに聞いた話だと左側のものは甘さを抑えた、いわゆるヨーロピアンスタイルに近いとのことで、右側は「特にジョージアワインらしさ」が感じられるセミスィートの味わいだとのこと。14℃~18℃くらいが適温。温かい肉料理や野菜料理、マッシュルーム、デザートに合う…とラベルには書いてあるね。

それぞれを飲み比べてみると…。

第一印象は、いずれも「ものすごく丁寧に造られている」感。非常に強いタンニン感がありつつも、深い深い奥行き。なのに、繊細な口当たりで軽やかに飲みやすい。まるで、贈答品用に一つひとつ綺麗に梱包された美しい手作りお菓子を開き、口に運んでいくかのような。飲むたびに心地よさをワクワクするような高揚感、幸せな気持ちが湧いてくる感覚がする。

ボクはワインもいろんなものを飲んできたけれど、これはいろんな人におすすめしたくなるね!

左側のワインは、元々ボルドーワインが大好物なボクにはかなり好みの味だったし、むしろこの価格帯(一本2500~3000円)の品質としては最上級ともいえるくらい。

右側のワインは、もうちょっと奮発して、4000円台だったかな。「セミスィート」ということで、ボクの口に合うかちょっと不安がありながら買ってみたのだけれども…。全然心配無用でした。( *´艸`)

甘いと言っても自然の果物から感じさせるような優しい甘さで、むしろ独特の香りを引き立ててクセになりそう。あまりにも飲みやすいのに惹き込まれるかのような不思議な香りと味わいがあって…ジョージアワイン、想像以上の品質でした。まだまだ知らない世界があったんだなぁ…。

どちらもシュクメルリやプハリとの相性はもちろん、すでに良く知られたワインの王道のおつまみにも合いそう。特にセミスィートの方は、まるで貴腐ワインや蜂蜜酒(ミード)みたいな風格や香りも感じさせるので、推奨されている温度よりももっと冷やして、ブルーチーズに合わせても最高。イギリスのブルースティルトンチーズと合わせてみても、絶品だったよ。(*´▽`*)

ちなみに、ワイン発祥の地であるジョージアを訪れると、入国時に旅行者にはワインが配られるのだとか。そのワインのラベルには

Gamarjoba Dear Guest.

You’ve only stepped on our land, the birthplace of wine and you already know our most important word “hello”

Georgia is a foodie heaven so size bigger pants might come in handy.

Here you’ll meet people who wear their heart on their sleeve. Hospitality is our second name, so receive this gift as a sneak peek of what’s to come.

Wish you a pleasant stay and see you around!

Regards, Georgia

 

って書いてあるんだってさ。なんだかお茶目というか、粋な国だね。いつか行ってみたいなぁ…。

────────────────

今回は、今話題のジョージア料理とワインに挑戦してみたけど、どうだった?

まだまだ知られていない美味しいものは、国内外、世界中に沢山あるよね。もっといろいろ試してみたいところ。これからも、探していきたいね。(*´▽`*)

 

さて。今回で20回を迎えた「林智裕の『ウチにおいでよ!』」は、これでいったん最終回になります。今まで読んでくださったみなさん、本当にありがとう!心から感謝申し上げます。

ここでの連載は終わってしまうけれど、いつかまたどこかで、美味しいものと共にお会いしましょう。それでは、またウチに遊びにきてね~! (*´▽`*)ノシ

林 智裕 (Hayashi Tomohiro)

フリーランスライター。1979年生まれ。いわき市出身、福島市育ち。 現在 【Media Rocket】の他、福島の美酒と美肴のマリアージュを毎月お届けする【fukunomo(ふくのも)】、地域の魅力やグルメ情報を発信する【福島TRIP】など複数メディアにて連載中。 また、【SYNODOS (シノドス)】【ダイヤモンドオンライン】【Wedge】【現代ビジネス】などでは不定期でビジネス向けの記事を執筆。 書籍『福島第一原発廃炉図鑑』(開沼博・編、太田出版)ではコラムの執筆を担当。

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